禁止・制限改定と同時に、新フォーマット「パイオニア」発足というビッグニュースが待っていました。本記事では、新フォーマットに関する雑感について書いております。
早くも「パイオニアは魔境では?」という声が聞こえてきますが、近年のパワーカード同士を自由な構築でぶつけ合う、非常にエキサイティングなフォーマットになると考えています。
公式声明はこちら
ローテーション後もスタンダードから去ったカードを使いたいと願う比較的最近始めたプレイヤーのために、かつてモダンが担っていた役割をパイオニアが担い、スタンダードとの架け橋となります。(公式声明より引用)
「パイオニア」では、「ラヴニカへの回帰」以降全てのカードが使用できます。また、タルキールのフェッチランド5種類が初期の禁止カードに指定されています。
晴れる屋で長らく「フロンティア」という非公式フォーマット(「基本セット2015」以降全てのカードが使用可能)のイベントが開催されていました。カードプールとしては今回の「パイオニア」に近いこともあり、ここからいくつかの状況が予想できます。
【パワーカード合戦】
何といっても、現状の禁止カードはフェッチランド5種類のみ。モダンはおろかレガシーでも禁止されている《宝船の巡航》《時を越えた探索》《死儀礼のシャーマン》ですら4枚使用可能。(※今後禁止カード等が制定される可能性はあります)
これらのパワーカードで武装された高速アグロ、コントロール、コンボによるパワーカード合戦と、非常にエキサイティングなゲームになるでしょう。
【ここ数年のスタンダード魔境の再来】
カードプールを見渡すと、カラデシュ・ブロックの存在が目を引きます。単体で5種類、前後のカードセットも合わせると9種類もの禁止カード(スタンでですよ)を出した(ある意味)伝説的なブロックです。
↓カラデシュがスタンリーガルだった時期に許されなかった方々。
強力なコンボデッキが複数成立し、環境を席捲して自浄不可なレベルまで達しては禁止されての繰り返しでした。
エネルギーを貯めて《霊気池の驚異》ガチャを回すとSSR《約束された終末、エムラクール》が出てくる霊気池の驚異コンボや、
開発部のやらかしサヒーリコンボ。これらのコンボデッキはパイオニアでもたくさん見ることになりそうです。
※一応簡単ですがコンボ解説
①《サヒーリ・ライ》の-2能力で《守護フェリダー》をコピー
②コピーして生成された《守護フェリダー》トークンの能力で《サヒーリ・ライ》をブリンク
③ブリンクされた《サヒーリ・ライ》は先程とは別のパーマネント扱いのため、忠誠度能力を使用できる。
④①~③の手順を繰り返すと速攻を持った《守護フェリダー》を無限に生成できる。そのまま殴ってフィニッシュ
インパクトの強いコンボデッキが注目されがちですが、アグロデッキも層の厚さでは非常に豪華です。赤単アグロは、歴代の赤単を支えたパワーカードの集合体となるでしょう。
超強力なコンボデッキを迎え撃つ、コントロールデッキも同様です。
【土地の制約】
冒頭でもありました通り、フェッチランド5種類が禁止カードに指定されています。
フェッチランドとショックランドが組み合わさったマナ基盤は極めて強固で、3色/4色のデッキをあまりに簡単に成立させてしまうためです。(中略)マナ基盤に制限を設けることで多様性が増し、プレイヤーそれぞれが異なるデッキを選べるのです。(公式声明より引用)
実際、フェッチランドとショックランドがあれば4色でも割と簡単にデッキを回すことができてしまいます(フロンティアのサヒーリコンボは4~5色で組まれています)。モダンとの差別化という点でも良いと思います。
事故が起こりにくい3色までにまとめるか、リスクを取ってでも4色取るか、3色にしても、どの色を採用するかで構築に多様性が出ることになるでしょう。
友好色・対抗色両方:ショックランド、チェックランド
友好色のみ:バトルランド、シャドウランド、サイクリングランド
対抗色のみ:ファストランド、ペインランド、ミシュラランド
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以上、フォーマットを概観した際の雑感について書きました。冒頭でも書きました通り、非常にエキサイティングなフォーマットになると思います。本ブログでは今後も、サンプルリスト掲載の他、パイオニア関連の情報を積極的に打ち出していきます。
今回はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。